リアルリトル


ここはミネルバ…俺とカガリは議長との極秘会談の際、モビルスーツ奪取事件に偶然巻き込まれた。
今はザフト最新鋭艦ミネルバに非難している。
非難したミネルバにはオーブから移住してきたというシン・アスカという少年がいた。
その少年はオーブを酷く憎んでいる。
何故だかは知らないが…。
だが、カガリはそのことに対して酷くショックを受けてしまった。
そこでそんなカガリを慰める方法を共にミネルバに乗艦していた議長に伺ってみた。
すると議長はーーー

「君が飲めば姫は元気を取り戻すだろう……」

と言って、小さな小瓶を渡してきた。
そして微笑んだ。
何やら・・怪しげなものだが、とりあいず引き取って様子をみることにした。
だが…カガリ中々元気にはならずおまけに日々、元気を何かに吸い取られるかのように元気をなくしていった。
俺は決意した!
議長の怪しげな小瓶の中身を飲むことを!!



リアルリトル

「はあ〜」

カガリは溜め息を漏らした。
彼女には悩みがあった。
ミネルバに乗艦して3日か…いつになったら地球に戻れるのだろうか…。
と、いう悩みの他にオーブから移住してきたというシン・アスカという少年のこと。
それからアスランのこと…。
カガリは考えていた。
アスランはきっとザフトに戻りたいのだと。
この前の戦闘でのことでもそうだし、ミネルバでの議長との会話でもそうだとカガリ自身そう思っていた。
そんなことをカガリは考えている内にアスラン本人に本当のことを聞きたくなっていた。
そしてーー

「おい!アスラン!!」

カガリはできるだけ明るい声で同じ部屋で椅子に座っているアスランに向けて声をかけた。
すると、アスランからの応答がない。
確かに昨日はそこにいて「おやすみ」と言いあって寝たはずなのに…。
不思議に思ったカガリは椅子に座っているはずのアスランをそっと覗きこんでみた。

「よくよく考えたら、アスランだって疲れてるんだよなぁーーーーってええええっ!!?」

カガリは開いた口が元に戻らなかった。
何故ならそこにいたのはアスランではなくというか…アスランに良く似たーーー

「う、う〜ん…」
「あ…起きた」
「あれ?おねえさんだれ??」

少年だったのである。
5歳や6歳くらいだろうか…その姿はまだ幼さが残り、声はカガリより高い。
顔だってアスランをそのまま小さくしたみたいな感じの可愛い顔をしている。
こいつはもしや…アスラン?
カガリはふとそう思ったが、アスランは自分と同じ18ということを思い出し、また不思議な気分になる。
念のためカガリはアスラン?らしき少年に問いかける。

「お前こそ誰だ?」
「ぼくはねぇ〜、あすらんざらだよ♪」
「狽ヲえっ!?お前アスランなのか!!?そういえば、似てないことはないが…」
「どうしておねえさんがぼくのことしってるの?」
「え…それはえーと、うーんと…」

アスランによく似た少年はカガリに対して質問攻めをしていった。
カガリの頭は混乱し、ハツカネズミのように同じことを何回も考えた。
確かにこの少年はアスランに似ているし、自分で「ぼくはあすらんざらだよ♪」って言ってるから本人なのかも…。
でも、アスランって私と同じ18だったよなぁ…。
う〜ん…しかも声は私より高いし……それによく見るとーー
カガリがアスランらしき少年をまじまじと見ると、彼は照れたように頬を赤く染めていた。
そんな様子を見て、カガリはやっぱりこいつはアスランなんだと自覚した。
一方、アスランと確定(カガリ的には)した少年は「かまってよ!」という感じの顔でカガリを上目使いで見ていた。

「おねえさん…」
「私はカガリだ。おねえさんなんて呼ぶんじゃないぞ!」
「……かがり…おねえさん」
「だーー!おねえさんはいらない!!カガリって呼べ!!!」
「えっ…だってははうえがとしうえのひとをよびすてしてはいけないって……」
「おまえはマザコンかっ!」
「まざこんってなあに?」

カガリはこんなのアスランなのか…と、頭を抱えながら溜め息を漏らした。
アスランはねぇねぇっとしつこくカガリの袖を引っ張っている。
カガリはそれに気づいたのか気づかないのか分からないが、何か思いついたようで顔がパアっと明るくなりーーー
徐にアスランに近づき…

「おまえーー!めちゃくちゃ可愛いvv」

と、言って抱きついた。
一方のアスラン少年はというとカガリの柔らかい胸が顔に当たって、顔がみるみる内に真っ赤になっていった。
そんなアスランの様子にカガリは気づくはずもなかった……。







************











「う〜ん…どうしようかな…」

カガリはまた頭を抱え悩んでいた。
そんな彼女をよそにアスランはカガリが使っていたベッドでスヤスヤと眠っている。
カガリはその姿を見て、微笑んだ。

「アスラン…やっぱりお前……可愛いなv」

そう、カガリは言うと寝ているアスランの頬をつねった。

「おー、よく伸びるなぁ〜」

悪戯でもしてる子供のような笑みを浮かべながら、彼女は小さな声でこう呟いた。

「…私とアスランの間に子供がでたらこんな感じなのかなぁ……」

カガリは自分が言ったことを思い出すと、急に恥ずかしくなって、頬を真っ赤にさせた。

「何言ってるだよ…私ってば……」

こんなこと言いながらも彼女の頬は真っ赤なままだ。
そんな時…

「…か、かがり……」

アスランがいきなりカガリの名前を呟いた。
カガリは驚いた顔でアスランを見つめた。
カガリが見たアスランの顔はどこか幸せそうだった。
そんなアスランにカガリは顔を近づけ、自分の唇とアスランの小さな唇をぎこちなく重ねた。
その時!

ボンッ!!

いきなり白い煙にアスランは包まれた。
カガリはいきなりのことで目を閉じてしまって、何が起ったのかわからなかった。
白い煙がなくなったあと、カガリがみたものは…?

「…アスラン……」

元に戻ったアスランだった。
カガリの目から涙がこぼれ落ちる。
そのままカガリはアスランの胸目掛けて抱きついた。
今までの姿も可愛かったが、やっぱり元に戻ったアスランがいいと思うカガリであった。
一方…最初の内何が何だか分からなかったアスランだったが、
自分の腕の中で泣きじゃくるカガリを見て、優しくそして愛しそうに彼女を抱きしめるのだったーーーー。



END



あとがき
意味のわかんないものでごめんなさい;
本当に申し訳ないです(滝汗)
なんだか、不安になってきました;;
一応、種デス4話から5話の間の話ってことで。
種デス4話で二人がミネルバで同室だと発覚したのでこんな話もありかな〜?っと思いまして…。
しかし…展開がありきたりですみませんでした(大汗)
服とかについてはあまり気にしないで下さいね(^^;
議長が何でアスランに小瓶を渡したのかはまた後日、書きます。
ちゃんと理由があるんですよ!
ちなみにこの小説は『まるによこもっこう紅』の紅緒さまに相互して下さったお礼に捧げたものです。
紅緒さまのサイトにはリンクの方からいけます〜。
私と比べて、とっても絵が上手なことな方なので一度いってみてはいかがでしょうか?
いくことをおすすめします(><)/

それでは〜。



2005 08 02